胃・大腸内視鏡

胃・大腸内視鏡

胃内視鏡検査

胃内視鏡には鼻からカメラを挿入する経鼻内視鏡検査と口からカメラを挿入する経口内視鏡検査があります。

経鼻内視鏡検査:外径5.4㎜

内視鏡

細くて嘔吐反射がでにくい分検査も楽ですが、処置が必要な病変が見つかった際、再度経口内視鏡を行わなければならないことがあります。
また、すべての患者様で経鼻内視鏡が行えるとは限りません。通常の口から行う胃カメラと違って、通過の際に必ず鼻腔粘膜に接触するので一定の率での鼻出血は避けられません。鼻腔内手術の既往があったり、鼻腔内の変形が強い方は検査を行うことができません。

また脳梗塞や狭心症・心筋梗塞などにおいてバイアスピリンやワーファリンなど血液が固まりにくくなる薬をお飲みの方も鼻出血を起こすためできないことがあります。
一般的には鎮静剤を使用せず、症状がない健康診断などに向いています。


経口内視鏡検査:外径9.2㎜

経口内視鏡は経鼻内視鏡より少し太くなりますが、画像が高画質で微細な病変を見つけたり、ポリープ切除など処置・手術をしたりするのに適しています。

当院では鎮静剤を使用し、楽に検査を受けられるようにしております。


検査当日の流れ

検査の準備は当日の朝食を止めてもらうだけです。前日の夕食は軽くする必要がありますが止める必要はありません。
予約時間の20分前には病院に着くようにし、受付を済ませていただきます。 検査の手順ですが、まず胃の観察をしやすくする目的に胃の粘液除去剤と胃の中の泡を取る薬を飲んでもらいます。

経鼻内視鏡の場合

基本的に点鼻麻酔のみで麻酔鎮静は行わないので、検査後速やかに帰宅することが可能です。また約30分~60分で水も飲めますし、食事も可能です。

経口内視鏡の場合

喉の奥(咽頭)に表面麻酔薬を用います。胃カメラは辛い検査の代名詞のように言われますが、当院では検査を楽に受けてもらうために鎮静剤を注射し、少しウトウトした状態で検査を行っています。これは意識下鎮静法といわれる方法です。

この方法を使うことで検査を苦痛なく楽に受けてもらうことが可能です。検査では食道、胃、十二指腸の中を細かく慎重に観察します。バリウム検査に比べると、粘膜の細かい色調の変化やわずかな隆起、陥凹をより正確に観察することが可能です。これにより早期に病気の発見が可能になります。必要に応じ粘膜の一部を小さく採取(生検と言います)して、顕微鏡の検査へ提出し良性悪性の鑑別をします。検査は約 5 分程度で終了します。検査後 30 分くらいお休み頂いた後、検査の説明をいたします。画像を見ながらわかりやすい説明をするように心がけております。

検査後の食事は喉の麻酔がきれる 2 時間後からにしてもらっています。


大腸内視鏡検査

いわゆる大腸カメラと言われる検査です。当院では直径12mmの内視鏡を採用しています。大腸は肛門から直腸、S状結腸、下行結腸、横行結腸、上行結腸、盲腸となっており、カメラは肛門から挿入し大腸の一番奥となる盲腸まで挿入し、すべての大腸の内腔を観察していきます。
※内視鏡検査でポリープを見つけた際、切除術も行うことができます。
※大腸内視鏡検査を御希望の方へ。細かな検査説明が必要となりますので、検査予約の際には18時までにご来院ください。


内視鏡下ポリープ切除を行った場合

何も準備を行わない状態では、大腸の中には便が存在します。 いわゆる宿便と言われるものです。大腸の内腔をくまなく観察するためには、腸の中を空にする必要があります。 これを前処置と呼びます。具体的には前日に便の残りにくい食事をとってもらい、夜に下剤を内服してもらいます。当日の朝からは液体の下剤を1.8リットル飲んでもらいます。これにより腸の中を空にすることが出来ます。 検査は午後に行っています。 前処置は基本的にご自宅で内服していただきます。

当院では液体の下剤にスポーツ飲料のようなタイプを使っていますので、まずくて飲めないようなことはありません。検査は10分から20分位で終了します。 胃と違い大腸は長さや走行が人により異なりますので個人差が生じます。検査は胃カメラと同様に鎮静剤を注射し、少しウトウトした状態で行い(意識下鎮静法)、大腸の内腔を細かく観察しポリープや癌を見つけます。ポリープを認めた場合4mm以下であれば、ポリープの一部を採取(生検)して、顕微鏡の検査に提出し良性悪性の鑑別をします。一般的に大腸のポリープは10mmを越えるとその中に癌を含むことが多くなると言われていますので、5mm以上の大きさのポリープに対してはその場で切除するようにしています。電気メスを使って切開しますので出血することはほとんどありません。

ただし大きくなればなるほど切除後に出血したり、腸に穴が開いたりする穿孔の可能性が高くなりますので、大きなポリープを認めた場合は、近くの病院に紹介し入院の上で切除するようにしています。
検査のあとは30分くらい休んでもらってから説明します。検査中の画像を見ながらわかりやすい説明をするように心がけております。希望のある方には内視鏡写真をお渡ししています。
食事は検査直後から取ることが出来ますが、検査の最中に腸の中に空気を入れますので、お腹が張ってしまします。検査の日の食事はやや軽めに取るようにしてもらっています。

内視鏡下ポリープ切除を行った場合

内視鏡下手術は痛みが無い低侵襲の手術です。しかし電気メスでポリープ(腫瘍)を切除しますから合併症の可能性があります。

  • 術後出血
  • 腸穿孔(腸に傷がついて、まれに穴が開くことがある)など

そのため検査後約1週間以内は以下の事を必ず守って下さい。

  • ・ お酒は飲まない
  • ・ 熱い風呂やサウナに入らない
    (シャワーは構いません。体が温まると血液循環が良くなって出血する可能性が高くなります)
  • ・ 香辛料の強い食事は控え、消化のよい食事をとる
  • ・ 激しい運動をしない(日常生活は構いません)

異常があった場合はすぐに当院へ連絡してください。


当院では強酸性水を用いた内視鏡洗浄消毒器を使用しています

内視鏡

当院では検査終了後、日本消化器内視鏡学会の内視鏡洗浄・消毒ガイドラインに従い、検査毎に内視鏡の洗浄・消毒を行っております。強酸性水は消毒剤の中では、人に対する安全性に優れ、環境にも優しいとされています。内視鏡検査ごとに十分な洗浄を行い、衛生面の管理には徹底しておりますので、安心して検査をお受けいただけます。




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